アブラナ科野菜由来成分のスルフォラファングルコシノレートの継続的な摂取が高齢者の生活の質を改善! 〜健康な高齢者を対象とした二重盲検無作為比較対照試験で検証〜(認知健康科学研究分野:野内准教授)

アブラナ科野菜由来成分のスルフォラファングルコシノレートの継続的な摂取が高齢者の生活の質を改善!
〜健康な高齢者を対象とした二重盲検無作為比較対照試験で検証〜

【発表のポイント】
⚫ アブラナ科野菜由来の健康成分”スルフォラファングルコシノレート(以下SGSと記載)”(※1)の摂取による栄養介入効果を無作為比較対照試験で検証。
⚫ 健康な高齢者がSGSを12週間毎日摂取すると、認知機能の一つである処理速度が向上し、怒りや混乱や抑うつなどを含む全般的なネガティブ感情が低減することを明らかにした。

※1 スルフォラファングルコシノレート(SGS)について
スルフォラファングルコシノレートはブロッコリーなどのアブラナ科の野菜に含まれており、摂取した後に、腸内細菌による分解を受け、解毒作用、抗酸化作用、抗炎症作用などを示す活性体に変換され、体内に吸収されます。

【概要】
加齢による認知機能の低下やネガティブ感情の増加は、高齢者の生活の質を低下させる要因です。そのため、高齢者の認知機能やネガティブ感情を改善させる方法の提案と実証は、大きな注目を集めています。東北大学加齢医学研究所の野内類准教授と川島隆太教授を中心とする研究グループとカゴメ株式会社は、ブロッコリー等のアブラナ科野菜に多く含まれている健康成分であるSGSの摂取に注目し、健康な高齢者の認知機能や感情状態に及ぼす効果を、無作為比較対照試験を用いて検証しました。その結果、SGSを含むサプリメントを12週間毎日摂取した群(SGS群)は、SGSが一切含まれていないプラセボサプリメントを摂取した群(プラセボ群)よりも、認知機能(処理速度)が向上し、怒りや混乱や抑うつなどを含む全般的なネガティブ感情が低下することが明らかになりました。

本研究の成果は、2022年7月29日にオンライン雑誌のFrontiers in Aging Neuroscience誌に掲載されました。

図1 SGSの説明

詳細(プレスリリース本文)

【問い合わせ先】
東北大学加齢医学研究所 認知健康科学研究分野
担当:野内 類
電話番号:022-717-8952
E-mail:rui*tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)

新規ミトコンドリア病モデルマウスの作製に成功 〜基礎研究と創薬研究への応用に期待〜(モドミクス医学分野:谷研究員)

新規ミトコンドリア病モデルマウスの作製に成功
〜基礎研究と創薬研究への応用に期待〜

【概要】
ミトコンドリアは、細胞内のエネルギー工場として知られる細胞小器官です。生物の遺伝情報である DNA のほとんどは細胞内の核に存在していますが、ミトコンドリアにも独自のゲノムであるミトコンドリア DNA が存在しています。このミトコンドリア DNA に突然変異が生じると、ミトコンドリア病と呼ばれる代謝性疾患の原因となることや、さらに最近では、糖尿病、がん、老化などの原因になる可能性が示唆されています。ミトコンドリア病の症例が報告されてから 50 年以上の年月が経ちますが、ミトコンドリア DNA に病原性変異を有するモデル動物の作出例はごくわずかしかありません。そのため、ミトコンドリア病やミトコンドリア DNA の突然変異が関与するとされるさまざまな疾患の発症機構の解明はもとより、治療法の探索や創薬開発は進んでいないのが現状です。
本研究では、ミトコンドリア DNA の中の tRNALeu(UUR)遺伝子領域に病原性点突然変異を有するモデルマウスを、世界に先駆けて樹立することに成功しました。このモデルマウスでは、ミトコンドリア病の症例と類似した病態だけでなく、ミトコンドリア DNA の変異で生じるとされる糖尿病や肝機能障害が再現されていました。このようなモデルマウスは、ミトコンドリア DNA 変異に関する研究に資する貴重な動物資源であり、将来的には、ミトコンドリア病や多様なミトコンドリア関連疾患の治療法の探索や治療薬開発に役立つことが期待されます。

【研究代表者】
筑波大学 生命環境系
中田 和人 教授
東北大学加齢医学研究所 モドミクス医学分野
谷 春菜 研究員(研究当時:筑波大学)

詳細(プレスリリース本文)

【取材・報道に関すること】
筑波大学広報局
TEL: 029-853-2040
E-mail: kohositu*un.tsukuba.ac.jp

東北大学 加齢医学研究所 広報情報室
E-mail: ida-pr-office*grp.tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)

限界を突破し皮下のループ状毛細血管を世界で初めて可視化 光音響顕微鏡の高精度制御により高画質を実現(医工学研究科医用イメージング分野(生体計測研究分野兼務):西條芳文教授)

限界を突破し皮下のループ状毛細血管を世界で初めて可視化
光音響顕微鏡の高精度制御により高画質実現

【研究のポイント】
⚫ ループ状毛細血管注1など、不透明な皮下の毛細血管については明瞭な画像撮影が困難だった。
⚫ 微細加工技術を利用したMEMS注2ミラーの高精度制御によって、光音響イメージング注3を使用した新しい光音響顕微鏡注4を開発した。
⚫ 本研究は、毛細血管の細動脈・細静脈を明瞭に区別したヘアピンカーブ構造の高画質画像を撮影することを可能とし、毛細血管による皮膚の評価に直ちに応用可能。

【研究概要】
毛細血管は皮膚近くではループ状の構造を取っており、血流に障害が起こるとループ状構造が乱れたり消失したりすることから、病気の診断に利用されています。しかし、普通の皮膚は不透明なため、皮下の毛細血管を明瞭に観察することはこれまでできませんでした。近年、近赤外線を利用した光干渉断層計によって、皮下の血管網の構造を詳細に観察することができるようになりましたが、解像度の限界により、ループ状構造までの観察は困難でした。一方、光音響イメージングを使用した光音響顕微鏡は、非常に高い解像度を実現でき、新しい血管観察法として開発が進められています。東北大学大学院医工学研究科新楯諒大学院生(研究当時、現・富士フイルム)、西條芳文教授らの研究グループは、韓国浦項大学の Chulhong Kim 教授らのグループとの共同開発で MEMS スキャンを用いた光音響顕微鏡を開発し、そのスキャンをさらに高精度制御することで高画質画像を得ることに成功しました。特に不透明な皮下組織のループ状毛細血管のヘアピンカーブ構造における細動脈・細静脈を明瞭に区別した画像撮影は世界初です。本研究成果は、毛細血管による皮膚の評価に直ちに応用可能で、開発中の内視鏡との組み合わせによりがん組織の血管構造などにも応用可能な技術です。

本研究成果は、2022年6月2日に国際科学誌Scientific Reports(電子版)に掲載されました。

図1 光音響顕微鏡によるループ状毛細血管のイメージング

【用語説明】
注1:ループ状毛細血管:大動脈は左心室から起始し各臓器の動脈に分岐し、さらに末梢に行くにしたがって細かく枝分かれし、最後は直径100ミクロンくらいの細動脈に至ります。細動脈は細静脈に連なり、静脈が合流していき上大静脈・下大静脈となり右心房に流れ込みます。毛細血管網は細動脈から細静脈に連なるネットワークとして図示されることが多いですが、皮膚においては細動脈がヘアピンカーブの入口、細静脈が出口に相当する構造を取っています。
注2:MEMS:MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)は微小電子機械システムのことで、アクチュエータや電子回路を一つのシリコン基板などの上に微細加工技術によって集積化したデバイスを指します。MEMSミラーは単結晶シリコン上に金属のコイル、ミラー、磁石を配置した、低電圧で高速走査が可能なデバイスです。
注3:光音響イメージング:物質にナノ秒レベルの強力パルス光を照射すると、生体が検知できないほどの短時間に熱膨張が起き、音響波が発生します。光音響イメージングはこの音響波により可視化する技術で、緑色レーザ光が赤血球に吸収されるため、主に血管の可視化に用いられています。
注4:光音響顕微鏡:光音響イメージングのうち、顕微鏡レベルの細かい構造まで可視化可能な装置を光音響顕微鏡と言います。通常の光学顕微鏡と異なり切片を作成する必要がないので、生体内組織のミクロレベルの観察が可能です。

詳細(プレスリリース本文)

【問い合わせ先】
<研究に関すること>
東北大学大学院医工学研究科医用イメージング分野
教授 西條 芳文(さいじょう よしふみ)
E-mail:saijo*tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)

東北大学加齢医学研究所 臨床加齢医学研究分野(瀧研究室)事務補佐員 公募1名

東北大学加齢医学研究所 臨床加齢医学研究分野(瀧研究室)事務補佐員 公募1名

募集種別:事務補佐員
募集人員:1名
※決まり次第締め切りとなります。
詳細

問い合わせ・連絡先:
東北大学 加齢医学研究所 臨床加齢医学研究分野
電話番号 022-717-8556
E-mail:nmr_office*grp.tohoku.ac.jp(※を@に置き換えてください)

がんによって全身に不調が生じるのはなぜか? がんをもつ個体の肝臓の異常に焦点をあてる(生体情報解析分野:河岡准教授)

がんによって全身に不調が生じるのはなぜか?
がんをもつ個体の肝臓の異常に焦点をあてる

【発表のポイント】
⚫ がんをもつマウス個体とがんをもたない個体の肝臓における遺伝子の発現量や代謝物の量を比較することで、がんによって生じる肝臓の異常の全体像を捉えました
⚫ 肝臓の代謝異常の一部において宿主のニコチンアミドメチル基転移酵素 (NNMT) (注1) が重要な役割を果たしていることを明らかにしました
⚫ がんによって全身に不調が生じるのはなぜなのかという問題に関する理解が深まり、不調を抑えこむ方法論の開発へとつながることが期待されます

【概要】
がんは身体にさまざまな異常 (体重減少や代謝異常など) をひきおこします。その根幹は、がんが離れた位置にある宿主臓器や細胞に作用できる、ということにあります。この作用は極めて複雑で、その実態やメカニズムに関する私たちの理解は限定的です。東北大学 加齢医学研究所 生体情報解析分野 河岡慎平准教授 (京都大学 医生物学研究所 臓器連関研究チーム 特定准教授を兼務) の研究グループは、東京大学、九州大学、京都大学の研究チームとの共同研究により、がんが、離れた位置にある肝臓でニコチンアミドメチル基転移酵素 (NNMT) の発現量を増加させ、このことによって多様な代謝異常をひきおこしていることを見出しました。NNMTを欠失させたマウスではがんによる肝臓の異常の一部が緩和され、全身性の不調も部分的に抑制されていました。本研究により、がんが身体に不調をもたらすしくみの一端が明らかとなりました。本成果ががんに起因する不調の全体像を理解する一助となり、また、不調を強力に抑えこむ方法論の開発につながることが期待されます。

本研究成果は2022年6月15日に英国の学術誌であるNature Communicationsに掲載されます。

図2 がん→NNMT→ウレア回路の抑制というしくみの発見

詳細(プレスリリース本文)

【問い合わせ先】
東北大学加齢医学研究所 生体情報解析分野
担当:河岡 慎平
電話番号:022-717-8568
E-mail:shinpei.kawaoka.c1*tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)

染色体不安定性はがんの増殖を促進する 「異数性パラドックス」を解き明かす(分子腫瘍学研究分野:田中教授)

染色体不安定性はがんの増殖を促進する
「異数性パラドックス」を解き明かす

【発表のポイント】
⚫染色体不安定性(細胞分裂の際に染色体分配異常が高頻度で起こる状態)は、通常の培養条件では細胞増殖に不利にはたらくが、腫瘍形成には有利にはたらくことがわかりました。
⚫ がんの増殖において、染色体不安定性は細胞ごとのゲノム構造の違いを生み出し、増殖に有利な細胞が選択される素地となっているのではないかと考えられます。

【概要】
多くのがん細胞で認められる染色体の数や構造の異常(異数性)の背景には、染色体不安定性(細胞分裂の際に染色体分配異常が高頻度で起こる状態)が存在していると考えられています。東北大学加齢医学研究所・分子腫瘍学研究分野の家村顕自助教、田中耕三教授らの研究グループは、東北大学大学院医学系研究科の中山啓子教授、東北大学大学院情報科学研究科の木下賢吾教授のグループとの共同研究により、染色体不安定性の存在は、通常の培養条件では細胞増殖に不利にはたらくにもかかわらず、腫瘍形成には有利にはたらくことを明らかにしました。 異数性細胞は増殖速度の低下を示すにもかかわらず、多くのがんは異数性を示すという事実は「異数性パラドックス」 として知られています。本研究結果が、これまで謎とされてきたこのパラドックスを説明する端緒ではないかと考えられます。

本研究成果は、6月5日に学術誌 Cancer Science 誌で発表されました。

図2 染色体不安定性とがん細胞の増殖のモデル
細胞が増殖する過程で、染色体分配異常によってゲノム構造の異なる細胞集団が生じる様子を模式的に示す。染色体不安定性により生じる異数性細胞は、多くの場合生存に不利であり、そのため通常の条件においては、染色体不安定性のレベルが高いと増殖が抑制される(左)。しかし高いレベルの染色体不安定性は、より多様なゲノム構造の違いを生み出し、生体内でがんとして増殖するのに適した細胞が生じるのを促進する(右)。

【用語説明】
注 異数性パラドックス:染色体数の異常によって細胞の生存に必要な遺伝子が失われたり、遺伝子発現のバランスが崩れたりすることにより、細胞の増殖が抑制される。さらにp53などの遺伝子が、異数性細胞が増殖するのを防いでいる。にもかかわらず、90%以上の固形がんが異数性を示す。

詳細(プレスリリース本文)

【問い合わせ先】
<研究に関すること>
東北大学加齢医学研究所
分子腫瘍学研究分野 教授 田中 耕三
電話 022-717-8491
E-mail kozo.tanaka.d2*tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)

DNA2本鎖切断の修復にはたらく新たな分子を発見
知的障害原因遺伝子CHAMP1が抗がん剤耐性の克服に関係する可能性

DNA2本鎖切断の修復にはたらく新たな分子を発見
知的障害原因遺伝子CHAMP1が抗がん剤耐性の克服に関係する可能性

【発表のポイント】
⚫知的障害の原因遺伝子の1つであるCHAMP1が、DNA2本鎖切断の相同組換えによる修復にはたらくことを明らかにしました。
⚫CHAMP1の発現の抑制が、抗がん剤の一種であるPARP阻害剤に対する耐性の克服につながる可能性が示されました。

【概要】
DNA2本鎖切断は最も重大なDNA損傷であり、これを修復する機構の異常は、がん化と関連すると共に、抗がん剤治療の標的にもなっています。東北大学加齢医学研究所・分子腫瘍学研究分野の田中耕三教授らの研究グループは、知的障害の原因遺伝子の1つであるCHAMP1が、DNA2本鎖切断の相同組換えによる修復にはたらくことを明らかにしました。相同組換え修復に異常があるがんに対して有効なPARP阻害剤注1に耐性を示す細胞で、CHAMP1の発現を抑制するとPARP阻害剤の効果が回復することが判明し、薬剤耐性の克服につながる可能性が示されました。

本研究成果は、4月7日に学術誌Oncogene誌に発表されました。

図  DNA2本鎖切断の2つの修復経路
DNA2本鎖切断は、非相同末端結合 (NHEJ) 注2・相同組換え (HR) 注3によって修復される。53BP1が非相同末端結合を促進するのに対して、CHAMP1はPOGZと共に、DNA end resection注4にはたらくことによって相同組換えを促進する。

【用語説明】
注1 PARP阻害剤: タンパク質にPoly(ADP-ribose)を重合させる活性を持ち、DNA1本鎖切断の修復などにはたらくPARPの阻害剤。

注2 非相同末端結合 (Non-homologous end-joining; NHEJ): DNA2本鎖切断部位の末端同士が結合することによる修復機構。DNA断端において、塩基の欠失や挿入などの変異が生じやすい。

注3 相同組換え (Homologous recombination: HR): DNA2本鎖切断による損傷部位を、相同な配列(DNA複製によって生じた姉妹染色分体など)を鋳型として正確に修復する機構。

注4 DNA end resection: DNA2本鎖切断部位の5’末端のDNAを分解して3’末端の1本鎖DNAを露出させるはたらき。これがきっかけとなって相同組換え修復が進行する。

詳細(プレスリリース本文)

【問い合わせ先】
<研究に関すること>
東北大学加齢医学研究所 
分子腫瘍学研究分野 教授 田中 耕三
電話 022-717-8491
E-mail kozo.tanaka.d2*tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)

クラウドファンディング「膵がんを代表とする難治がんに対する治療法の開発を進めるために」を開始しました

クラウドファンディング「膵がんを代表とする難治がんに対する治療法の開発を進めるために」を開始しました

東北大学第9弾となるクラウドファンディングを開始しました。東北大学未来科学技術共同研究センター 佐藤研究室、東北大学加齢医学研究所(兼務)代表:佐藤靖史教授は、がんの発育・転移のメカニズムを研究し、その成果をもとにオリジナルな治療法を開発することをテーマとしています。このクラウドファンディングでは、臨床導入に近い治療法の開発を早期に推進するための研究体制を維持することを目指します。膵がんを筆頭とした難治がんの患者さんに希望を届けるために、皆様からのご支援をお待ちしております。

詳細URL:https://readyfor.jp/projects/tohoku-VASH

募集概要

【問い合わせ先】
(クラウドファンディング事業に関すること)
東北大学基金・校友事業室
電話番号: 022-217-5058
E-mail:kikin*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

脳活動が高い状態でのニューロフィードバック脳トレが 認知機能向上に効果的! 脳活動をリアルタイムでモニタリングできる ニューロフィードバック脳トレの開発(認知健康科学研究分野:野内准教授)

脳活動が高い状態でのニューロフィードバック脳トレが 認知機能向上に効果的!
脳活動をリアルタイムでモニタリングできる ニューロフィードバック脳トレの開発

【発表のポイント】
⚫ 脳活動をリアルタイムでフィードバックするニューロフィードバック脳トレの効果を
無作為比較試験を用いて検証した。
⚫ ニューロフィードバック脳トレは、ニューロフィードバックのない通常脳トレよりも
認知機能を向上させる効果があることを明らかにした。

【概要】
 年齢に関わらず、認知機能を維持・向上させるトレーニングの開発に多くの関心が
寄せられています。
東北大学加齢医学研究所の野内類准教授と川島隆太教授を中心とする研究グループは、脳活動をリアルタイムでフィードバックしながら脳トレを行うことができるニューロフィードバック脳トレ(NF 脳トレ)を開発し、若年者を対象に無作為比較対照試験を用いて効果検証を行いました。その結果、1 日 20 分間の NF 脳トレを 4 週間実施した群は、通常の脳トレを実施した群やパズルゲームを実施した群よりも、認知機能(注意、作業記憶、エピソード記憶)が向上することが明らかになりました。
本研究の成果は、2021 年 12 月 21 日にオンライン雑誌の Brain Sciences 誌
(Impact Factor = 3.394)に掲載されました。

nouchi

図 1 本研究で用いた脳トレゲーム介入システム
脳計測を行う NIRS 装置(NeU 社製:HOT-1000)とゲームを実施するタブレット PC(Huawai 社製:

詳細(プレスリリース本文)

(野内類准教授・川島隆太教授)

【問い合わせ先】
<研究に関すること>
東北大学加齢医学研究所
担当:野内類 (のうちるい)
電話番号:022-717-8952
E-mail:rui*tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)

東北大学加齢医学研究所 臨床加齢医学研究分野(瀧研究室)技術補佐員 公募1名

東北大学加齢医学研究所 臨床加齢医学研究分野(瀧研究室)技術補佐員 公募1名

募集種別:技術補佐員
募集人員:1名
※決まり次第締め切りとなります。
詳細

問い合わせ・連絡先:
東北大学 加齢医学研究所 臨床加齢医学研究分野
電話番号 022-717-8556
E-mail:nmr_office*grp.tohoku.ac.jp(※を@に置き換えてください)