2023年3月31日(金) 令和4年度第4回加齢研交流セミナー

◇2023年3月31日(金) 令和4年度第4回加齢研交流セミナー 令和4年度第4回加齢研交流セミナーのご案内

日時: 令和5年3月31日(金)16:00-17:10
場所: 実験研究棟7階セミナー室1
講師: 16:00-16:30 基礎加齢研究分野 白川龍太郎先生
16:40-17:10 モドミクス医学分野 小川亜希子先生

○聴講にあたって
加齢研所属のどなたでも聴講可能です。
本セミナーにて発表されたデータを発表者の承諾なしに撮影・録音すること、また、発表者の承諾なしに研究内容を口外もしくは、インターネット等を介して第三者に公開しないでください。

2023年3月30日 加齢医学研究所 共通機器管理室 講習会のご案内

◇2023年3月30日 加齢医学研究所 共通機器管理室 講習会のご案内

日時: 2023/03/30(木)
第1回 11:00-11:30、第2回 14:00-14:30、第3回 15:00-15:30
場所: 共通機器管理室(実験研究棟1階)
テーマ: キャピラリーシーケンサー 導入説明会 - DS3000,日立ハイテク –
要旨: このたび、共通機器管理室に日立ハイテク社製の小型キャピラリー電気泳動シーケンサー -DS3000- が導入されます。DS3000は、日立のキャピラリー技術とレーザー照射技術を搭載し、4本キャピラリーの小型のシーケンサーで世界トップクラスの高感度・高速処理を実現して、シーケンシング解析とフラグメント解析の両方が可能となっています。「デモンストレーション」として、DS3000の操作説明を開催いたします。現在、キャピラリーシーケンサーをご使用中の方、ご利用を計画されている方、ご興味のある方などお気軽にご参加下さい。尚、直ぐに或いは近々のご使用を予定されている方を優先させていただきます。
内容: 操作説明会
※各回の定員は、3名までとします。
※時間割は、申込締切後にお知らせします。
※所属部局にかかわらず、教職員や学生どなたでもお申込みできます。
注意事項: ・申込者が多数の場合は、調整する場合がございます。ご了承ください。
・準備の都合上、事前申し込みをお願いします。
・参加者は、当室の感染症対策の指示に従ってください。
申込期限: 3月23日(木)
申込方法: 申込フォームよりお申込みください。
申込フォーム
問合せ先: 加齢医学研究所 共通機器管理室 鍛冶、吉田
E-mail: cic-admin.idac[@]grp.tohoku.ac.jp
Phone:022(717)8455 ext:(星陵93)8455
共催: 研究推進・支援機構テクニカルサポートセンター(TSC星陵サテライト)

「お知らせ20230330.pdf」
「ポスタ-20230330.pdf」

2023年3月24日 加齢医学研究所 共通機器管理室 講習会のご案内

◇2023年3月24日 加齢医学研究所 共通機器管理室 講習会のご案内

日時: 2023/03/24(金)16:00~17:15
場所: オンライン(Zoom)
テーマ: クライオ電子顕微鏡 技術セミナー - Cryo-TEMによる観察と構造解析について -
要旨: このたびの講習会では、近年、急速に発展したクライオ電子顕微鏡を取り上げます。構造生物学や創薬科学などの領域では、構造解析における重要なツールとなっており、2020年、2021年にはクライオ電子顕微鏡が本学でも導入されています。これまでタンパク質などの構造解析は、X線結晶構造解析法(XRD)と核磁気共鳴分光法(NMR)を用いた手法で解析されていましたが、X線回折では試料の結晶化が必須であること、NMRでは分子量限界が50kDa程度と制約があります。一方、クライオ電子顕微鏡による手法では、結晶化は必要なく試料サイズの上限がほとんどないため、構造解析の困難とされてきた試料-例えば膜タンパク質など-の解析が行われるようになっています。このことは10年ほど前からの電子顕微鏡の高分解能化、高速化、動画撮影、画像処理、試料の急速凍結装置の開発などにおける劇的で革新的な向上によりもたらされました。この原子レベルでのタンパク質の解析を可能にしたクライオ電子顕微鏡法の3人の開発者は、2017年のノーベル化学賞を受賞されています。
本セミナーでは、疾患に関連するタンパク質を中心とした様々なタンパク質の分子機構を、さまざまな最先端の分子解析手法を用いてご研究されている東北大学 生命科学研究科 応用生命分子解析分野教授の田中良和先生よりクライオ電子顕微鏡によるタンパク質の構造解析について、単粒子解析法を中心に解説いただきます。ご興味のある方は、是非ご参加ください。
内容: 基礎セミナー
※所属部局にかかわらず、教職員や学生どなたでもお申込みできます。
注意事項: ・申込者が多数の場合は、調整する場合がございます。ご了承ください。
・講習会の録音・録画等は、禁止といたします。
・申込者本人のみが、ご参加・ご視聴いただけます。
申込期限: 3月23日(木)午前
※オンライン(Zoom)のURLは、前日にe-mailにてご案内します。
申込方法: 申込フォームよりお申込みください。
申込フォーム
問合せ先: 加齢医学研究所 共通機器管理室 鍛冶、吉田
E-mail: cic-admin.idac[@]grp.tohoku.ac.jp
Phone:022(717)8455 ext:(星陵93)8455
共催: 研究推進・支援機構テクニカルサポートセンター(TSC星陵サテライト)

「お知らせ20230324.pdf」
「ポスタ-20230324.pdf」

2023年3月10日(金)加齢研研究員会主催 高井俊行教授退職記念講演

◇令和5年3月10日(金) 加齢研研究員会主催 高井俊行教授退職記念講演のご案内

日時: 令和5年3月10日(金)16時〜
場所: 加齢医学研究所 スマート・エイジング研究棟1階 国際会議室
演題: 免疫制御受容体の研究と創薬-研究者の本懐とは
講師: 高井俊行
所属: 東北大学加齢医学研究所 遺伝子導入研究分野
連絡先: 蘇 美慈(所属 遺伝子導入研究分野・内線 8504)
要旨: 私は,大学院生の時代はイオンチャンネルの遺伝子クローニングに明け暮れていましたが,多少の変遷を経て,加齢研では米国研修中のノックアウトマウスの仕事が端緒になった研究を25年ほど続けて来ました。それは,免疫応答のスイッチが受容体を介して正と負の両方向に押されることと,これが炎症性疾患を開始したり制御したりする重要な仕組みであることをいろいろな疾患で理解し,創薬にまで応用することです。免疫チェックポイントの阻害によるがん治療という,当世,隆盛を極めている概念も,免疫チェックポイント=制御受容体のはたらきを創薬に応用したものです。私たちのラボでは,免疫チェックポイントの利用はがん治療にとどまらず,自己免疫疾患や神経変性疾患にも応用できると考えています。
さて,研究を人生の半分近くの長いあいだ続ける中ではいろいろと思い悩むことも多かったのですが,今回のセミナーでは私たちのラボの活動を振り返りながら,研究者の本懐とは何かについて考えてみることで,若いみなさまへエールを送りたいと思います。

2023年3月7日(火)加齢研セミナー

◇ 2023年3月7日(火)加齢研セミナーのご案内

日時: 令和5年3月7日(火)午後4時〜5時
場所: 加齢医学研究所スマート・エイジング棟1階国際会議室、Web
ハイブリッド形式に変更になります。
演題: 紡錘体チェックポイントキナーゼMPS1によるSTING経路の制御とがん免疫療法への応用
講師: 北嶋 俊輔
所属: 公益財団法人がん研究会がん研究所細胞生物部
担当: 田中 耕三(所属 分子腫瘍学研究分野・内線 8491)
要旨: KRAS変異型非小細胞肺がん(NSCLC)患者の1/3を占めるサブクラスの1つであるKRAS;LKB1変異(KL)型NSCLCは、その他のサブクラスと比較して、PD-1阻害薬に対して治療抵抗性を示すことが知られています。これまでに私達は、KL型NSCLCにおいて、細胞質内二本鎖DNAセンサーであるSTINGの発現が抑制されていることを明らかにしました。またSTING経路の不活性化に伴い腫瘍細胞の抗原提示能や腫瘍領域内への細胞傷害性T細胞の浸潤度が減少することから、STINGの発現抑制がKL型NSCLCの免疫原性低下に直接寄与することが示唆されました。本発表では、KL型NSCLCに対して効率的にSTING経路を活性化する薬剤として見出した候補薬剤の1つであるMPS1阻害薬によるSTING経路の制御機構と、それに基づく新規治療法開発の可能性について、私たちの知見を紹介させて頂きます。
注意事項: 加齢研セミナーに関するガイドラインをご参照ください

2023年3月1日(水)加齢研セミナー

◇ 2023年3月1日(水)加齢研セミナーのご案内

日時: 令和5年3月1日(水)午後1時30分〜2時30分
場所: Web開催
演題: 機械学習による拡散MRI
講師: 増谷佳孝
所属: 東北大学大学院医学系研究科 保健学専攻 画像情報学分野
担当: 瀧 靖之(所属 臨床加齢医学研究分野・内線8559)
要旨: 本 セミナーでは、拡散MRIを使用した生体の構造と機能に関する特徴の定量的取得における基礎と最近の発展について紹介する。まず、DTI、DKI、NODDIなどの様々な信号値モデルについて、そのパラメタ推定法の観点からの分類とともにまとめる。次に、パラメタ推定における数理的一般化と方法論、および従来のフィッティングから最近の機械学習によるアプローチへの発展を述べる。さらに、生成型Q空間学習と呼ぶ独自の手法を紹介するとともに各種信号値モデルへの適用結果よりその得失を示す。最後に、拡散 MRI パラメタの推定に関する将来の展望について、イメージング、モデリングとシミュレーションの側面より述べる。なお、本セミナーの内容の中心は演者による解説論文[1]からの抜粋である。
[1] Masutani Y, Recent Advances in Parameter Inference for Diffusion MRI Signal Models, Magn Reson Med Sci 21(1): 132-147, 2022

2023年2月17日(金)加齢研研究員会セミナー

◇令和5年2月17日(金)加齢研研究員会セミナーのご案内

日時: 令和5年2月17日(金)午後4時〜午後5時
場所: 加齢研実験研究棟7階セミナー室1
演題: 抗がん剤創薬研究の現状と課題
講師: 伊藤 健太郎
所属: 第一三共株式会社 研究開発本部 オンコロジー第二研究所
担当: 家村顕自(所属 分子腫瘍学研究分野・内線:8490)
要旨: 近年の目覚ましい研究技術の進歩により、がんに対する理解の幅・深度が驚くべきスピードで拡張している。また、抗PD-1抗体を始めとしたがん免疫療法の台頭により、がんに対する免疫の役割が創薬という形でも証明され、がん領域の治療体系が大きく変化している。講演者は、製薬企業の研究員として主にがん領域の創薬研究に従事し、上述のような激しい変化を目の当たりにしている。今回のセミナーでは、製薬企業での研究開発の概要と抗がん剤の創薬標的探索研究の潮流を講演者の経験を交えながら俯瞰し、今後の抗がん剤創薬研究の課題について議論したい。また、製薬企業の研究員としての仕事について触れることで、キャリア形成を考える上でのヒントとなれば幸いである。

2023年2月2日 加齢医学研究所 共通機器管理室 講習会のご案内

◇2023年2月2日 加齢医学研究所 共通機器管理室 講習会のご案内

日時: 「セミナー」2023/02/02(木)17:00~18:00
場所: 「セミナー」オンライン(Zoom)
テーマ: トランスクリプトーム解析 技術セミナー - MERSCOPE, Vizgen -
要旨: このたびの講習会では、MERFISHを基盤技術とした最新の空間ゲノミクス解析ソリューションMERSCOPE™を取り上げます。近年、空間情報と紐づいた網羅的な遺伝子発現解析である空間トランスクリプトミクスが注目を集めています。この次世代の解析技術はSingle cell RNA sequence技術を拡張したもので、遺伝子発現情報に組織切片上の位置情報を結びつけた新たな視点からのトランスクリプトーム解析が可能です。なかでも、smFISHをベースとしたMERFISHは、細胞または組織切片上のRNA転写物を直接可視化してカウントすることで、シングルセルレベルの空間トランスクリプトミクスを実現しています。本セミナーでは、MERFISH技術の原理、この技術による測定装置の「MERSCOPE」について、装置の概要、ワークフローとともに、トランスクリプトーム解析のアプリケーションについて解説いただきます。ご興味のある方は、是非ご参加ください。
内容: 基礎セミナー
※所属部局にかかわらず、教職員や学生どなたでもお申込みできます。
注意事項: ・申込者が多数の場合は、調整する場合がございます。ご了承ください。
・講習会の録音・録画等は、禁止といたします。
・申込者本人のみが、ご参加・ご視聴いただけます。
申込期限: 「セミナー」2月1日(水)午前
※オンライン(Zoom)のURLは、前日にe-mailにてご案内します。
申込方法: 申込フォームよりお申込みください。
申込フォーム
問合せ先: 加齢医学研究所 共通機器管理室 鍛冶、吉田
E-mail: cic-admin.idac[@]grp.tohoku.ac.jp
Phone:022(717)8455 ext:(星陵93)8455
共催: 研究推進・支援機構テクニカルサポートセンター(TSC星陵サテライト)

「お知らせ20230202.pdf」
「ポスタ-20230202.pdf」

2023年1月26日(木)加齢研セミナー

◇ 2023年1月26日(木)加齢研セミナーのご案内

日時: 令和5年1月26日(木)午後4時〜5時
場所: 加齢研実験研究棟7階 セミナー室(1)
演題: well-beingな学びの実現に向けた研究
講師: 細田 千尋
所属: 東北大学加齢医学研究所脳科学研究部門 認知行動脳科学研究分野
担当: 田中 耕三(所属 分子腫瘍学研究分野・内線 8491)
要旨: “Winners never quit and quitters never win” これは,アメリカのスポーツやビジネスの信条だとされている(Wrosch, Scheier, Carver, & Schulz,2003a)。 日本だけでなく、世界的にも、逆境の中でも諦めずに情熱をもって粘り強く目標を追求することが美徳とされている(Eskreis-Winkler, Gross, & Duckworth,2016)。また、well-beingを5つの構成要素から定義しているPERAモデルでは、何かに没頭すること(engagement)と何かを成し遂げること(Achievement)が持続的な幸福の上で重要であるとしている。我々の研究室では、何かに没頭し、成し遂げる、という遂行機能の個人差を決定する要因の解明および、達成やエンゲージメントによるwell-beingに着目をしている。
 最初に我々は、長期の英語、あるいは、運動学習)についてトレーニングする実験を行なった。いずれの実験においても、事前に学習プログラムのサンプルを配布し、長期に及ぶ介入内容について明確に理解した上で、モチベーションの高い人のみを被験者とした。モチベーションが高い集団だったにも関わらず、いずれに実験においても、約半数が目標を達成することができなかった。この長期的な目標に対する遂行能力の個人差を、事前の脳構造情報から高確率で予測できることを明らかにした。さらに、日々の目標達成ができないことが、介入中の状態不安をあげ、最終的に脱落に至る時には、自己効力感が低くなっていることも明らかにした。一方、目標設定を切り替えることができた人では、自己効力感が下がらないことも示しつつある。さらにこれらのやりぬくちから、と言われるものが、親(母親)と高い相関を持つことも子供を被験者とした研究からも明らかになった。
 また別の実験では、視空間認知機能の個人差が、数的処理問題の個人差、周辺視野に関連する能力が読解力と関連することなどと共に、それらの能力が共通した神経基盤を持っている可能性も示唆した。これは、苦手とする科目自体をダイレクトに学ぶのではなく、そのほかのeportのような遊びを含めた学習継続が、インダイレクトに学びの向上につながる可能性を示唆したと考えている。
 学習内容や環境の個人にとっての最適性が、達成や自己効力感に大きく影響することをいくつかのデータから示すことができているものについて研究を紹介する。