堀内 久徳
Hisanori HORIUCHI
 

白夜のうらがわ

それ以来、ムンクの「叫び」を理解しました。
 


EMBLという国際的な研究所に留学していたおかげで、いろいろなところに友達がいる。ある年のクリスマスにノルウェーのオスロにHaraldを訪ねた。夏の白夜の裏側である。行ってみて初めてそのすさまじさに驚いた。朝の8時は真っ暗。10時にうっすらと明るくなり、12時、大きな赤くて弱い太陽がふわーっと南の空に浮き上がる。計算上高さは7度である。14時、太陽が沈み真っ暗な世界になる。雪と氷の道をムンク美術館に行った。「叫び」はこの暗闇をなんとかしてくれ、という叫びに見える。帰り道、そこここで子供たちがスケートでキャキャキャキャと短い昼を楽しんでいた。ディナー。たらの水酸化ナトリウム漬けが名物とのこと、しかしHaraldは初心者はやめておけとオーダーさせてくれなかった。土産はトロール人形。印象深く帰路についた。

次回は医用細胞の松居先生です。

名 前:堀内 久徳(ほりうち ひさのり)

出身地:奈良県
趣 味:囲碁、サッカー、美術鑑賞
分野名:基礎加齢研究分野