武藤 達士
Tatsushi Mutoh
 

団地生活

自分に合っているかも
 



最近、不要不急の研究の自粛や慣れないリモートでの仕事も増え、何かとストレスが多い毎日を送っています。学生講義も会議もwebに移行して、対面での緊張感や躍動も次第に薄れつつあります。

自分は現在、大学の職員宿舎に住んでいます。築40年以上経過している物件で、5階建ての石の階段のある、いわゆる昔のアニメとかに出てくる、都下のニュータウンに見られるような「団地」です。約7年前、加齢研に赴任した当初から入居しています。広さは3LDKと十分なのですが、普通の賃貸マンションでも部屋についているようなエアコンや給湯器など何も付いていません。唯一の備品は、点火式の風呂釜(バランス釜)だけでした。台所に蛇口はあるものの出るのは冷水で、お湯はお風呂の湯沸かし器からしか出ません。後から知ったのですが、官舎では、基本的には部屋には何もない(=前の入居者が付けたものは、全て取り外して引き渡す)のが普通だそうです。

とりあえず、換気扇の大きな穴を外気が入らないようにウレタンマットで塞ぎ、最初の冬を何とか乗り切ることができました。冬もわりと温暖な瀬戸内から12月に仙台に移動したため、団地の寒さがこの上なくキツかった記憶があります。

とはいえ、私は日常生活のほとんどを大学や医局関連の医療機関で過ごすことが多いため、このスペックをフル活用できていませんでした。最近になりコロナ渦の影響もあってか、団地に帰る頻度が増えるようになりました。お米を炊いて食事をすると、洗い物が出てきます。そうなると温かいお湯も必要です。そこでキッチン用に、「小型瞬間湯沸かし器」を購入しました。換気扇も必要となり、7年目にして初めて家の穴を塞ぐことができました。夏は蒸し暑そうだったので、エアコンも付けましたが、こちらはまだ動かしてはいません。三密を避けるため、交通手段として自家用車での移動も増えました。短時間ですが、仕事場の近くの紅葉を見る時間も作れました。例年より心のゆとりができる日々が送れていることを実感しています。

名 前:武藤 達士(むとう たつし)

出身地:千葉県
趣味:ドライブ、読書、海岸を走る
分野名:機能画像医学研究分野