野内 類
Rui NOUCHI
 

お寺であらやこれやと考えた10代

座禅でこころを鍛えました
 



ひょんなことから、10代の夏休みと冬休みは、某宗派の総本山のお寺で過ごすことになりました。本格的な僧侶修行ではありませんが、同じような修行経験をする機会に恵まれました。とても有名なお寺でしたので、毎日のようにいろいろな人が来ます。初めて、芸能人と話をしたのも、たくさんのお年玉をもらったのもこの時でした。

さて、お寺での生活は、それまでの生活と全く異なります。洗濯や食事など自分で準備しないといけませんし、日中は、お寺の敷地内の掃除や訪問客の対応など息をつく暇もありませんでした。また、毎日朝早くから座禅があります。座禅中は、姿勢を正しながら、呼吸を整え、心を落ち着かせ、自分に向き合います。私の場合は、無念夢想の境地には、ほど遠く、あれやこれやと考えてしまいます。ただ、座禅を毎日やっていくと、だんだん没入するまでの時間が短くなり、気持ちの切り替えがすぐにできるようになります。お寺の生活に慣れてきたころに、休みが終わり、また日常生活に戻ります。そして、また休みがくるとお寺に向かいます。

あれから20年以上経ちましたが、お寺での経験は生活にとても役に立っています。家事は人並みにできるようになりましたし、寝つきも抜群に良いです。自分についてあれやこれやと考えた経験が、現在の自分を形作ったのかなと思います。

名 前:野内 類(のうち るい)

出身地:静岡県
趣 味:焼き鳥を作ること
分野名:認知健康科学分野