松居 靖久
Yasuhisa MATSUI
 

時は流れる

かわること、かわらぬこと
 


 私の母は90歳の卒寿を迎え、老人ホームで元気に過ごしています。同じことを繰り返し話すといったことは、だんだんと頻繁になっていますが、普通に会話し、私たちのことを含め認知する力は、きちんとしています。主には姉がケアしているのですが、私が東京に行った際に時々訪ねると、いつも決まって、姉や私には本当に感謝している、自分は幸せだと言います。内心では、もしかしたらいろいろ思うことはあるのかも知れませんが、高齢になった時に、感謝の気持ちと、幸せだと言えることは、なんと素晴らしいことだろうと思います。

 自分も、あと30年間、健康でいることができれば、今の母の年齢になります。今から30年前の、30歳の自分は、無限に思える自分のこれからの時間を抱きつつ、相当にピチピチしている時期でした。さらにその30年前の自分は、写真を見なければ、忘却の彼方にかすんでいます。そう思うと、これからの30年も時間としてはかなりの長さだと感じます。充実して楽しく、そして感謝の気持ちと幸福感が抱けるような時間でありますように、もう一度、ギアを上げていこうと思っています。

名 前:松居 靖久(まつい やすひさ)

出身地:東京都
趣 味:研究すること、工事中や新しい大型建築物を眺めること、鉄道に乗ること、写真を撮ること
分野名:医用細胞資源センター