米国での国際学会 

國安 絹枝
分子腫瘍学研究分野
 

舞台は世界へ


この度、私は米国サンディエゴにて2018年12月8日から12日に開催されたASCB EMBO 2018 meetingに参加し、ポスター発表を行って参りました。

ASCB EMBO 2018 meetingは、American Society for Cell Biology(アメリカ細胞生物学会)の世界規模の細胞生物学分野における年次総会であり、様々な国の研究者と活発な議論を行ったり最新の情報を入手する場として、毎年世界中から多くの研究者が参加します。今回、本会が開催されたのは米国西海岸サンディエゴ、海あり山ありの自然に囲まれ温暖な気候で、メキシコ国境が近いこともありメキシコとの文化の融合を感じられる趣深い街でした。会場であるサンディエゴコンベンションセンターの規模は260万平方フィート(東京ドーム約5個分)もあるらしく、発表会場間の距離も日本の学会よりも遠く、一日が終わると謎の疲労感がありました。自分の分野に関連した発表だけでも、一日ではまわりきれないほどの演題数があり、知的好奇心を刺激される有意義な時間を過ごすことができました。学会3日目、遂に自分の発表の日がやってきました。ポスター発表の時間は午後の決められた時間がありましたが、なるべく多くの方々と議論を行いたかったため、朝から一日中ポスター会場に留まりポスターを見に来てくださった方々に説明し議論を行いました。私のポスターに興味を持って見に来てくださった方々の中には、よく論文で名前を見るような世界トップレベルの研究者もおり、とてつもなく緊張しましたが海外での国際学会の醍醐味を体感することができたと思います。また、米国内の大学でご活躍されている日本人研究者の方々とも交流し、西海岸・東海岸での研究活動や暮らしに関する情報を入手することができました。留学した時にも感じましたが、米国と日本の研究者のスタイルは大きく異なっています。学会会場では小さな子供達が走り回る様子や、子供を抱きかかえた状態でポスター発表を行う様子など、日本では見たことがないような光景が広がっていました。今回の経験で、見たこと聞いたこと感じたことを活かし、これからの研究人生を切り拓いて行きたいと思います。

最後に、海外派遣を援助してくださいました東北開発記念財団に厚く御礼申し上げます。また日頃よりご指導いただいております田中耕三教授、家村顕自助教、分子腫瘍学研究分野の皆様に心より感謝いたします。

名前:國安 絹枝

所属:分子腫瘍学研究分野
(助教)