高井 俊行
Toshiyuki TAKAI
 

人前でアガらない秘訣とは

とりあえずそれなりの効果が見込めます
 


学会発表の場では多少緊張はしてもアガることはありません。場慣れしたのもありますが,このデータ構成で喋ることができるのは世界で私一人だ,という妙な思い込みによるところが大きいようです。一方でまだまだ不慣れなヴァイオリン演奏会では手に汗を握ってしまい,弓も震えてなかなか良い演奏ができません。そんな時,それなりのパフォーマンスを発揮するにはどうするか。十分な練習は当然として,私の音楽の師匠たちのアドバイスは『とにかく場数を踏め。精神力もスキルもぐんぐん向上する』とのこと。場数を踏む→小さな成功体験を積み重ねる→自信が付くという図式です。

場数が足りなくても効く対処法はないかなと思って試行錯誤していましたが最近,気の持ち方を少し変えることで意外な効果を生むことを見つけました。それは「脳を騙す」です。マラソンで誰しも脚が止まる「32kmの壁」を乗り越えるために「まだまだ疲れていない」と自己暗示をかけるのと同じです。あの宇崎竜童は毎回,ライヴ直前に袖で『俺はスターだ!』と強く念じてステージに飛び出して行ったそうです。そこで先日の本番前,「自分は人前で弾くことが得意で大好きだ」と念じました。するとイメージした演奏に近いものができ,アンコールまで頂きました。心から嬉しかった小さな成功体験でした。

次回は、機能画像の瀧先生です。お楽しみに。

名 前:高井 俊行(たかい としゆき)

出身地:岡山県
趣 味:水泳,ヴァイオリンの演奏活動
分野名:遺伝子導入研究分野