石岡 千加史
Chikashi ISHIOKA
 

学外活動との付き合い

長く大学にいると学外活動の機会が増えてきますね。食わず嫌いにならないで、何事も経験と割り切って。
 


(写真上:ESMO 2017 in Madridの会場入り口での石岡教授)
(ESMO 2017 in Madrid会期中、三大自転車ロードレースの1つ、ブエルタ・ア・エスパーニャ最終日のゴール間近)

教授を長くやっていると、学会、行政等の公的機関等で、講演や論文査読以外の学外活動が増えてきます。学会の役員や委員会の委員など数多くの学会活動を経験させてもらっています。最近では複数のがん関連学会で診療ガイドライン委員会、教育委員会、学術企画委員会、国際委員会などの委員長として、学会企画のガイドラインの作成や教科書の編集、各種がん診療ガイドラインや専門医試験問題の評価、シンポジウムやセミナーの企画、内外の他学会との合同企画等などを通して多くの経験を積むことが出来ました。現在、編集委員長として学会の教科書の改訂作業、世話人として海外学会と東京で開催する若手育成セミナーの準備などを手がけています。最近、海外学会の国際委員の仕事も増えました。

そこで若い研究者に一言。若い人には、学会は発表や専門医資格取得・更新のためのもの。しかし、中堅~ベテランになって委員会への参加に声がかかったら断らないで。大学では経験できないことが数多く経験できるはず。自分が知らないことを経験できること、大学でその経験が生かされること、また、何よりも知り合いが増えることが大きな財産。また、東北大学の看板を背負うことも大事な役割。面白くない仕事も舞い込んできますが、まずは食わず嫌いにならないで。何事も経験と割り切って。

学会活動以外も学外活動も徐々に増えてきます。現在、宮城県がん対策協議会のWG委員長として第3期宮城県がん対策推進計画(案)の策定に取り組んでいます。国の新薬の承認審査や国内研究機関の外部評価委員など専門的意見を求められる機会が増え時間を作るのに苦労します。

それでも、自由度が高いのが大学教員の魅力ですね。前回のリレーブログにも書きましたが、なやましいのは本務の研究、教育や診療の時間とのバランスです。裁量労働制ですから自分で調整するしかありません。仕事を選べる、と割り切って考えるのも良い方法かと思います。あくまで自己責任で、「最良」労働を目指したいですね。

次回は生体防御学の小笠原先生です。

名 前:石岡 千加史 (いしおか ちかし)

出身地:仙台市
趣 味:温泉、美術館、スキー、サイクリング、ジャズ
その他:医学部漕艇部(ボート部)部長
分野名:臨床腫瘍学分野