千葉 奈津子
Natsuko CHIBA
 

新しいお気にいりも探索中です。

遺伝性腫瘍の発がんメカニズムの解明による臨床への貢献をめざして
 


今回は、お気に入りの研究というお題を頂きましたが、私が長年研究テーマにしている遺伝性乳がん・卵巣がん症候群の原因遺伝子であるBRCA1の機能の解析が私のお気に入りの研究ということになるでしょう。この分子の研究は、米国のボストンBrigham and Women’s Hospital のJeffrey D. Parvin博士の研究室に留学したときから始めました。この分子は、細胞生物学的にDNA修復や中心体制御などのがん抑制に重要なゲノムの安定性維持機構に非常に重要な機能をもつということだけでなく、遺伝性腫瘍の原因遺伝子産物であることから、蓄積された臨床データを利用してその機能の重要性を推測でき、反対に臨床的に不明な点を、基礎研究の成果から明らかにすることもできるため、それらの機能を解析することはとても深いのです。まだまだ分からないことも多く、明らかにすべき点も多いのですが、同時に最近は、新しいお気にいりも早く見つけたい気持ちです。

次回は病態臓器の福本先生です。

名 前:千葉 奈津子(ちば なつこ)

出身地:宮城県
趣 味:映画鑑賞、ドラマ鑑賞
分野名:腫瘍生物学分野