山本 徳男
Tokuo YAMAMOTO
 

論文を読み、未知の世界を知り、感動した

読んで、頭の中で実験を想像体験し、その結果に心を動かされるような優れた論文を読むことが大事だ
 


大学院時代の私はワトソンの書いた「遺伝子の分子生物学」やいろいろな論文を読みあさった。特に現在でも、感動を与えてくれた論文がニーレンバーグが1960年代に書いたPNASの5報だった。これらの論文で全アミノ酸コドンを解明したことは、驚き以外のなにものでもない。DNA暗号を解読することはまさに人類史上最大の業績と言っても過言ではない。これ以外にイエーニッシュのトランスジーンに関する論文やワインバーグのオンコジーンなどの論文を読みあさった。イントロ、メソッド、結果、考察を全て読み、感動を与えてくれるような論文が本当に優れた論文だと思う。

私の大学院時代は最新号のセルやネーチャーを持ち歩くことが、私たちのトレンドだった。オンライン化した現代、そんな姿をみかけなくなってしまったのが、残念に思う。実験することも大事だが、論文中に書かれた実験を頭の中で想像体験し、その結果に自ら感動することが自分には大事だったと思う。

写真のビワは6月の末頃、加齢研の西門にあるビワの下に種から芽を出したビワを光のある所に植えかえたものです。ずっと日陰にいたビワがかわいそうで、光のあるところに移しました。最初5枚の葉がついていましたが、次第に2枚になり、その後回復して、新しい葉がでてきました。よかったです。これに加え、最近、誰かが同様にして新しいビワを隣に植えてくれて、仲間が増えて、うれしいです(写真上)

次回は心臓病電子の山家先生です。

名 前:山本 徳男(やまもと とくお)

趣 味:特になし
分野名:代謝制御分野