初めての国際学会 

岡本 吉世
人間脳科学研究分野(博士2年)
 

カナダで感じた世界


この度、平成30年度東北大学加齢医学研究所研究助成をいただき、2018年8月16日から8月18日にかけてカナダ・ケベックシティで開催されたSNL 2018(the Society for Neurobiology of Language)に参加し、ポスター発表をして参りました。

SNLは、神経言語学の基礎への理解促進を目指して設立された国際学会です。言語学的プロセスの基礎となる神経メカニズムなども含む、幅広いトピックに関する研究と活発な議論を中心に、行動的なものから神経言語学的なもの、神経解剖学的なものまで、様々な研究を取り上げています。今年は、設立10周年を迎える記念の年でセレモニーなどもあり、特別な年次総会となりました。この学会は毎年開催され、参加人数も多く、演題数は400を上回るくらいで、神経言語学に関する最先端の研究が世界中から集まる学会です。

私は今回、”Neural correlates of sematic ambiguity in second language learners”というタイトルで、ポスター発表を行いました。海外で行われた国際学会に参加するのは初めてで、不安と緊張でいっぱいでしたが、多くの方々にポスターを見ていただき、人が途切れることなく各国の研究者と英語で議論を行うことができて、とても有意義な時間を過ごすことができました。しかし、それと同時に、英語では自分の伝えたいことを思い通りに伝えることができず、外国語におけるコミュニケーションの難しさも痛感し、語学力の大切さを改めて感じました。

ところで、今回の学会参加は、私にとって初めての海外渡航でした。訪れたカナダでは、異国の地に来た、という感覚を初めて味わうことができました。ケベックは小さな町ですが、ヨーロッパ風の街並みがとても可愛いくて、歩いているだけで楽しくなりました。ケベックに到着して驚いたことは、公用語がフランス語だったことです。料理を食べに行ったお店で、メニューがフランス語表記しかなく、頼むのに四苦八苦したのも良い思い出です。

今回、国際学会に参加させていただいて、とても有意義な時間を過ごすことができました。この経験を糧に、また日々研究・勉強に励みたいと思います。

最後になりますが、今回の学会参加は東北大学加齢医学研究所研究助成金をいただいたことで実現いたしました。ご支援・ご指導いただきました川島隆太教授、杉浦元亮教授、鄭嫣婷先生、研究にご協力いただいた人間脳科学研究分野の皆様に心より感謝申し上げます。

名前:岡本 吉世

所属:人間脳科学研究分野
(医学系研究科 医科学専攻 博士2年)