小椋 利彦
Toshihiko OGURA
 

愛犬に教わる老化研究


 


 我が家の愛犬 SAKURA も、もう14歳10か月です。コーギー特有の DM(Degenerative Myelopathy)が3年前に出て、少しずつ後ろ足が動かなくなって、今はもう、ほとんど寝たきりです。この DM と言う病気、人間で言うと、通称アミトロと呼ばれる ALS 相当の病気のようで、コーギーの場合は SOD1 遺伝子の変異によるものだそうです。なので、うちの SAKURA も、superoxide radical によって神経変性が進んでいるのでしょう。でも、寝たきりでも、お粥のようにやわらくしたドッグフードは飲み込んで食べているし、今朝は特濃牛乳の水割をゴクゴク飲んで、内臓は元気なようです。今のところ、特濃牛乳とプッチンプリンがお好みです。

 毎晩、私のお布団で一緒に寝ているため、夜泣きで必ず一回は起こされます。抱っこでおしっこさせて、前足、後ろ足をマッサージして筋肉をほぐしてあげると、ぐっすり気持ち良さそうに眠ってくれます。もう、毎朝3時か4時に目が覚める習慣がついてしまいました。

 こんな風に老犬と過ごしていて思うのは、年取ったヨボヨボ犬もこれまたこの上なく可愛いこと(愛おしい、と表現するのが一番しっくりくるような)、老化とは一体何なの?という疑問です。何で老化するんでしょう?なんで種によって老化のスピードが違うのでしょう?

 若い時には面白いと思わなかった老化、本当は、かなり面白くて、意味深なのだと、やっと気がつきました。いろいろ愛犬に教わってます。

名 前:小椋 利彦(おぐら としひこ)

出身地:福島県郡山市(実家は無事に除染終了しました)
趣 味:写真(銀塩に戻りつつある、しかも中判)、読書、愛犬の散歩、クラシック音楽(ピアノ)、水草(サトイモ科)
分野名:神経機能情報研究分野