Motohashi

 

教授 博士(医学) 本橋 ほづみ
助教 博士(医学) 関根 弘樹
助教 博士(農学) 北村 大志


遺伝子の選択的な発現は、生命の営みの基盤をなしています。私たちは、遺伝子の発現制御機構を理解することが、多様な生命現象、あるいは、様々な疾患の病態の理解につながると考えて、CNC-sMaf転写因子が形成する転写制御ネットワークの実態とその生体における役割の解明に取組んでいます。これまでの研究から、CNC-sMaf転写因子群は、細胞の成熟と機能維持を制御することにより、生体の恒常性維持機構に極めて重要な役割を果たしていることを明らかにしました。特に、酸化ストレス応答の鍵因子となっているNrf2-sMafは、近年多くの研究者により精力的な研究が進められ、私たちの健康と深い関わりがあることがわかってきました。

私たちは、Nrf2-sMafによるストレス応答機構が、がんや炎症などの病態においてどのような役割を果たしているのか、という視点で研究を進めています。最近では、ストレス応答の鍵因子であるNrf2-sMafが、代謝の変換を通してがんの悪性化に貢献することや、血小板産生の鍵因子であるp45-sMafが血小板の機能制御を介してがんの肺転移に重要な役割を果たしていることを明らかにしました。

現在は、核内におけるレドックス反応の実態解明と、それに対するゲノム・エピゲノム防御機構におけるCNC-sMaf転写因子の機能を明らかにすることを通して、加齢に伴い増加するがんや慢性炎症などの疾患の理解と治療につながる研究を目指しています。私たちは、実験室で遭遇する様々な面白い現象の中で、生体における本質的なメカニズムを見極め、その重要性が実証可能であることを追究するということを心がけています。

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