東北大学加齢医学研究所 加齢医学研究拠点 | Institute of Development, Aging and Cancer, Tohoku University

研究活動

免疫遺伝子制御研究分野

教授 医博 佐竹 正延
准教授 医博 千葉 奈津子
助教 博士(生命科学) 昆 俊亮
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研究内容

教授・佐竹 正延

[最近の研究について]

医学の主たる関心は、どの様なメカニズムで病気になるのか、そしてどの様な手段(薬や手術)により治療できるのか、即ち、How to にあります。しかるに医学においては、何故に病気にかかる必然性があるのか(Why)を問うことはありません。そこで思い起こすべきは私達、ひと・人・ヒトは、動物(6億年)・哺乳類(1億年)・ヒト科(500万年)・現世人類(20万年)の進化の結果として、この世に存在していることです。進化というと古世代の三葉虫・アンモナイトの化石や、中世代における恐竜の絶滅といったイメージが先行します。それもありますが、ヒトの寿命が100年までと決まっているのはどうして? そもそもなぜ私達は、死すべき運命にあるのだろうか? といった疑問に対する解答は、ヒトを進化の光に照らして考察することによって初めて得られるものと思われます。即ち、ヒト(生物種)としての制約も、ひと(個人)としての可能性も、進化の中に、とりわけ遺伝子やゲノムの分子進化の中に鍵が隠されていると期待して、研究を進めています。


以下を参照ください。
http://www2.idac.tohoku.ac.jp/dep/mi/professor/zatsubun.html

[最近の研究業績]
  1. Wong, W-F., Kohu, K., Chiba, T., Sato, T and Satake, M. Interplay of transcription factors in T cell differentiation and function: the role of Runx. Immunology 132:157-164, 2011.
  2. Kon, S., Funaki, T. and Satake, M. Putative terminator and/or effector functions of Arf GAPs in the trafficking of clathrin-coated vesicles. Cellular Logistics 1:86-89, 2011.
図1
ヒト・マーモセット・マウス・ラットの免疫タンパク(CD8やIL-4)の相同性。 数字は同一アミノ酸残基の%を示していて、各生物種の進化的距離に対応する

 

准教授・千葉 奈津子

[最近の研究について]

主に家族性乳癌原因遺伝子BRCA1の機能解析を行っています。 BRCA1はその生殖細胞系列変異により、乳癌や卵巣癌を引き起こす癌抑制遺伝子で、最近は、抗癌剤感受性に関与することも明らかになり注目を集めています。BRCA1は、DNA修復、中心体制御、転写制御、クロマチンリモデリングなど細胞内の多様な機構に関与することが知られています。私達は特にDNA修復や細胞分裂制御におけるBRCA1の働きに興味をもって研究を行っています。加齢医学研究所、加齢ゲノム制御プロテオーム寄附研究部門の安井明教授との共同研究により、DNA損傷に対する分子の応答をリアルタイムで解析できる実験系を用いて、私達は、BRCA1のDNA損傷部位への集積のメカニズムを明らかにしています。また、紫外線損傷の修復にも関与することを明らかにしました。また、 BRCA1の発現調節のメカニズムも明らかにしつつあります。さらに、最近は、BRCA1を相互作用する新規分子の同定に成功し、機能を解析したところ、その新規分子がBRCA1とともに細胞分裂制御において重要な働きをすることを発見しました。

図2
[メッセージ]

今後は、これまでのBRCA1の研究に加えて、さまざまな腫瘍関連分子に着目した研究を展開し、発癌のメカニズムの解明や治療や予防のための新たな標的分子の探索、放射線や抗癌剤の感受性予測因子の探索など、今後の癌治療において重要な個別化医療に貢献できるような研究を展開したいと考えています。

[最近の研究業績]

  1. Kais Z, Chiba N, Ishioka C, Parvin J D. Functional differences among BRCA1 missense mutations in the control of centrosome duplication. Oncogene, in press
  2. Wei L, Lan L, Yasui A, Tanaka K, Saijo M, Matsuzawa A, Kashiwagi R, Maseki E, Hu Y, Parvin J D, Ishioka C and Chiba N. BRCA1 contributes to transcription-coupled repair of DNA damage through polyubiquitination and degradation of Cockayne syndrome B protein. Cancer Science 102(10);1840-7, 2011
  3. Ransburgh D*, Chiba N*, Ishioka C, Toland A, and Parvin J D. (*co-first author) The effect of BRCA1 missense mutations on homology directed recombination. Cancer Res. 70(3);988-95, 2010
  4. Wei L, Lan L, Hong Z, Yasui A, Ishioka C, and Chiba N. Rapid recruitment of BRCA1 to DNA double-strand breaks is dependent on its association with Ku80. Mol. Cell. Biol. 28(24);7380-93, 2008

 

助教・昆 俊亮

[最近の研究について]

真核細胞内の様々な小器官は、脂質二重膜で分画された独自の構造を形成し、各々の間でたんぱく質・脂質が正確に分配される精緻な交通路が確保されています。シャトルの実態は、小胞と呼ばれる運搬体のやり取りです。小胞形成の素過程において中心的な役割を果たしているのが低分子量GTPaseをコードするARFであり、我々はARF GAPであるSMAP1とSMAP2を同定し、研究の中心に据えています。具体的には、小胞が形成される過程において、これら因子がどういった役割を担っているのかを分子レベルで解明すること。個体レベルでは、発生・成長や様々な疾患における小胞輸送の意義を明らかにすることを目標としています。

図3   図4
[メッセージ]

基礎研究は非常に刺激的です。
そこには苦楽があり、だからこそ感動が生まれます。
そして、格別な達成感を!!

[最近の研究業績]

  1. Kon S, Tanabe K, Watanabe T, Sabe H, Satake M. Clathrin dependent endocytosis of E-cadherin is regulated by the Arf6GAP isoform SMAP1. Exp Cell Res. 2008.
  2. Kon, S., Funaki, T. and Satake, M. Putative terminator and/or effector functions of Arf GAPs in the trafficking of clathrin-coated vesicles. Cellular Logistics 1:86-89, 2011.

 

当研究分野では大学院生を募集しております。私達の研究にご興味のある方は、下記のメールアドレスにご連絡下さい。
佐竹 正延;satake@idac.tohoku.ac.jp、千葉 奈津子;nchiba@idac.tohoku.ac.jp

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