東北大学加齢医学研究所 加齢医学研究拠点 | Institute of Development, Aging and Cancer, Tohoku University

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教授リレーブログ
第39回
小笠原 康悦
Koetsu OGASAWARA
やっぱりNK細胞
師匠との出会い、研究の楽しさと達成感
 素晴らしい先生や仲間との出会いが、私の人生の大きな転換点でした。そしてそのチャンスを生かすことが重要だと思います。お気に入りの研究は、この過程で得られたもので、妄想のような仮説が、現実となった時の喜びは何ものにも代えがたいものでした。

 学生実習で基礎研究に触れて以来、骨の発生、接着分子、がん、NKT細胞やNK細胞、サイトカインと様々なテーマで研究してきました。開業医を考えていたので、基礎研究テーマにこだわりがあった訳でもなく、何にでも好奇心があってふらふらしていた学生時代でした。先輩の竹田先生(現:順天堂大)が留学から帰国し、学会発表もできない程度の研究しかしていなかった私達を、関先生(現:防衛医大)とともに強烈なリーダーシップで引っ張ってくれました。お気に入りの研究の1つは、微生物成分によるNK細胞、NKT細胞の活性化研究です。口腔外科の橋元先生と太田先生や笠原先生ら学部学生とともに、微生物成分を核酸と膜成分に分画して調べていました。熊谷先生の退官に伴いその研究の継続はできなかったのですが、その後、微生物成分が結合するTLRの発見がノーベル賞となったことで、仲間達と今でも当時の話題で盛り上がっています。
 もう1つのお気に入りの研究は、NK細胞の発生を決める転写因子の発見です。東大の谷口維紹先生の研究室に移り、老化遺伝子の探索をしていましたが、NK細胞研究が忘れられず、瀧先生(現:信州大)、肥田先生(現:名市大)とともにNK細胞の発生の研究を行いました。世界との競争でしたから論文投稿直前は、1週間で3時間しか睡眠できず研究の厳しさも知りました。そして、谷口研で高柳先生(現:東大)、田中先生(現:日医大)、高岡先生(現:北大)、本田先生(現:慶大)、佐藤先生(現:埼医大)らと一緒に研究を展開することができ、研究の喜びを知ることができました。素晴らしい先生や仲間との出会い、そしてそのチャンスを生かすことが、とても重要だと思っております。  私はやっぱりNK細胞が好きで、NK細胞研究がライフワークとなっています。
 (写真上:研究仲間との写真)
 次回は呼吸器外科の岡田先生です。

Profile 名 前:小笠原 康悦(おがさわら こうえつ)
出身地:秋田県
趣 味:スキー
分野名:生体防御学分野(公式HP独自HP

 当時の実験ノート NK細胞の発生にかかわる転写因子の発見。論文をまとめるにあたってのノートへの走り書き。

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