東北大学加齢医学研究所 加齢医学研究拠点 | Institute of Development, Aging and Cancer, Tohoku University

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高みを目指す契機
松平 泉
機能画像医学研究分野
世界での、今の自分の位置と価値を知る
ポスター発表の様子

 去る6月15日から18日、ハワイはホノルルで開催された国際学会Human Brain Mappingに参加させて頂きました。

 脳科学の道を歩み始めた一年半前、指導教授より「あなたの最初の目標は、2015年6月にハワイで行われる国際学会で発表することです」とのメールを頂きました。その際は、本当にそんな日が来るのだろうか、自分はそこに行けるほどの人物になれるのであろうか、と恐れおののいていたものです。

 先生方の厚いご指導のおかげで、どうにかこの目標を達成するに至りました。しかし、いざ世界の脳研究者が一堂に会する場を目の当たりにした時、この目標が如何に小さな目標であったか、そして現在の自分自身が如何に小物で無価値であるかを痛感することとなりました。
 講演は必ず発表者の目の前で聴くこと。どんな的の外れた質問でも構わないから、大勢の前で質問をすること。学会に参加するにあたり、私はこの二つをルールとして己に課しておりました。発表者の前に座るだけという意味ならば、前者を守ることはできました。しかし、彼らの研究発表を理解できず、批評はおろか納得もままなりませんでした。当然、後者のルールも守れぬままの帰国となりました。自身のポスター発表は数名の方に興味を持って頂けましたが、私は彼らの助言や質問にも正しく応じることができませんでした。
 ひとえに、私の英語運用能力と、自身の専門分野に関する知識の浅薄さを物語っています。言葉を理解できたとしても、知識がなければ内容を己に染み込ませられません。知識があったとしても、言葉を扱えなければ相手と同じ土俵に立てません。いずれも持ち合わせていない私は、他の研究者の目に取るに足らない存在として映ったに違いありません。

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 ネガティブな経験ばかりを綴ってしまいましたが、この経験こそが私の国際化であると考えております。この学会に参加する以前は、自身の研究に対しても英語学習に対しても、どこかのんびりと構えている節がありました。しかし上記のような不甲斐ない経験により、世界の中での自分の位置を明確に認識しました。
 これまでと同じ程度の努力をしていては、私は来年以降もこんな不甲斐なさを世界に披露することとなるでしょう。そしていつの間にか、不甲斐ない自分に慣れてしまうことでしょう。しかし、そうなりたいとは決して思いません。世界に通用する研究者となるべく、並々ならぬ努力に心血を注いでいく所存です。次に国際学会の壇上で堂々と講演をするのは私です。

 最後になりましたが、加齢研助成金によるご支援を賜ったからこそ、このような重要な経験を手にすることができました。この機会を与えて下さいました川島隆太所長、瀧靖之教授、ご指導・ご協力頂きましたすべての皆様に、心より御礼申し上げます。


Profile



名 前: 松平 泉
所 属: 機能画像医学研究分野
(医学系研究科 医科学専攻 修士課程2年)

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