東北大学加齢医学研究所 加齢医学研究拠点 | Institute of Development, Aging and Cancer, Tohoku University

セミナー

  
◇平成25年1月8日(火)加齢研セミナ-のご案内
日時: 平成25年1月8日(火)16時~17時
場所: 加齢研中会議室
演題: 非後生動物(non-metazoa)におけるSTAT転写因子の活性調節機構
講師: 荒木 剛( Tsuyoshi Araki)
所属: ダンディー大学生命科学部
担当: 田中 耕三(所属 分子腫瘍研究分野・内線 8491 )
要旨: 後生動物においてSTAT(Signal Transducer and Activator of Transcription)タンパク質は、免疫反応における細胞内情報伝達と転写制御に重要な役割を担っている。そして、サイトカインの刺激を受け活性化されるJAKなどのチロシンキナーゼにより、チロシンリン酸化されることで活性化されることが知られている。一方、非後生動物であるモデル生物・細胞性粘菌D. discoideumもSTATタンパク質を持ち、その一つSTATcは粘菌細胞が生成する分化誘導因子(ポリケタイドDIF-1)や高浸透圧ストレスによって、チロシンリン酸化され、活性化される。しかし、細胞性粘菌のゲノム上に典型的なチロシンキナーゼは存在せず、その活性化機構は不明であった。これまでに我々は、 STATcのキナーゼおよびフォスファターゼを同定し、それらの解析から「恒常的なキナーゼ活性を持つチロシンキナーゼ様タンパク質(TKL: Tyrosine Kinase Like)によるSTATcのチロシンリン酸化」、そして「チロシンフォスファターゼの活性阻害によるSTATcの活性化」を明らかにした。これらは、後生動物のSTATとは異なる新規のSTAT活性調節機構であり、より原始的な調節メカニズムである可能性が考えられる。そして、TKLキナーゼ群の新たな役割を示唆するものである。また本セミナーでは、細胞内Ca2+やcGMPなど、STATc活性化における細胞内シグナル伝達経路についてもご紹介したい。 

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