東北大学加齢医学研究所 加齢医学研究拠点 | Institute of Development, Aging and Cancer, Tohoku University

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知的障害で細胞分裂制御にはたらくCHAMP1遺伝子の変異を発見

 分子腫瘍学研究分野の田中耕三教授らとフランス・アメリカ・イギリスの国際共同研究チームは、田中教授らが以前発見したCHAMP1遺伝子が重度知的障害の原因遺伝子の1つであることを明らかにしました。

 分子腫瘍学研究分野の田中耕三教授らとフランス・アメリカ・イギリスの国際共同研究チームは、重度知的障害の症例のゲノム解析を行い、6例でCHAMP1遺伝子の変異があることをつきとめました。同様の報告がほかの2つのグループからも出されています。CHAMP1遺伝子は、染色体分配にはたらく遺伝子として2011年に田中教授らによって発見されました。重度知的障害でのCHAMP1遺伝子の変異は、いずれも後半部分を欠失したCHAMP1タンパク質を生じます(図)。CHAMP1は同じく染色体分配に関与するPOGZと結合しますが、興味深いことにPOGZ遺伝子も知的障害の原因遺伝子であることが報告されています。田中教授らは、遺伝子の変異によって後半部分を欠失したCHAMP1はPOGZと結合できないことを明らかにしました。このことはCHAMP1とPOGZが複合体を作れないことが知的障害の原因となっている可能性を示しています(図)。現在CHAMP1ノックアウトマウスでの神経系の異常を解析しています。





発表論文
Bertrand Isidor, Sébastien Küry, Jill A. Rosenfeld, Thomas Besnard, Sébastien Schmitt, Shelagh Joss, Sally J Davies, Robert Roger Lebel, Alex Henderson, Christian P. Schaaf, Haley E. Streff, Yaping Yang, Vani Jain, Nodoka Chida, Xenia Latypova, Cédric Le Caignec, Benjamin Cogné, Sandra Mercier, Marie Vincent, Estelle Colin, Dominique Bonneau, Anne-Sophie Denommé, Philippe Parent, Brigitte Gilbert-Dussardier, Sylvie Odent, Annick Toutain, Amélie Piton, Christian Dina, Audrey Donnart, Pierre Lindenbaum, Eric Charpentier, Richard Redon, Kenji Iemura, Masanori Ikeda, Kozo Tanaka, Stéphane Bézieau.
 De Novo truncating mutations in the kinetochore-microtubules attachment gene CHAMP1 cause syndromic intellectual disability.
Human Mutation (2016) in press, DOI: 10.1002/humu.222952

問い合わせ先
東北大学加齢医学研究所 分子腫瘍学研究分野
教授 田中耕三
TEL : 022-717-8491
E-mail : kozo.tanaka.d2*tohoku.ac.jp (「*」を「@」に変換して下さい )
2016年1月19日 掲載